もと映画翻訳者が教える!字幕と吹き替えの違いを徹底解説

映像翻訳マメ知識

こんにちは!映画大好きシネホリちゃんです♪ 普段は映画から使える日常会話フレーズを紹介していますが、今回は私の映像翻訳経験を活かして、字幕と吹き替えの違いについて詳しくお話ししていきたいと思います!

字幕翻訳者vs吹き替え翻訳者:お仕事の違い

字幕翻訳の世界:4文字の壁との戦い

皆さん、こんな経験ありませんか?字幕で映画を見ていて「え?なんか英語と字幕が違うこと言ってない?」となること。実は、これには理由があるんです。

字幕翻訳には、「1秒4文字ルール」という厳しい制限があります。つまり:

  • 1秒の会話→4文字
  • 2秒の会話→8文字
  • 3秒の会話→12文字

実際に自分で話してみると分かりますが、1秒で私たちってかなりたくさんしゃべれますよね?なんならひとつの文章を話しきれます。字幕はそれを4文字に収めるため、オリジナルの英語の脚本と異なる内容になるんです。翻訳者は英文が理解できることは当然として、そのうえで決められた文字数に要約しなくてはいけないんです。

放送局によってはさらに厳しく、3文字ルールを採用していることも。これって翻訳者泣かせですよね😅

吹き替え翻訳:自由度は高いけど大変!?

一方、吹き替えはどうでしょう?字幕のような厳しい制限はありません。登場人物の口が動いている間はずーっとしゃべらせることができます。おかげで原作の英語台詞により忠実な翻訳が可能になるんです。しかし、ぴったりでしゃべり終えなくてはいけないので、吹き替え翻訳者は自宅でひとり何度も同じセリフを、しっかり声を出しながら翻訳することになります🤣

吹替はほかにもこんな所が大変なんです。具体的には:

  • 台詞だけでなく、効果音まで全部脚本化が必要

    ドアを開ける。街中での群衆で少し目立つ声(ツブ立ちガヤ。と言います。)電話越しなど、通常の音声でないときにも脚本で知らせる。などなど…全部書き起こさなきゃいけないので、完成させるまでに時間がかかります。

    ちなみに、シネホリちゃんは字幕と吹き替えどちらも翻訳した経験があります。そして、翻訳するのは吹き替えが好きでした💛セリフに個性が出せるので楽しかったです。字幕は上記のようにも字数制限があったり、見栄えも意識しなくてはいけないので、きれいでパッと見て伝わりやすい日本語が重要視されるんです。

視聴者として感じる違い

字幕派の魅力

  • 俳優さん本人の声が聞ける!
  • 英語の勉強になる(字幕を見ながら「あ、英語でこう言うのか!」みたいな)
  • 原作の雰囲気をダイレクトに感じられる

吹き替え派の魅力

  • ストーリーが理解しやすい(複雑なストーリーでも母国語で話されていると内容が入りやすいですよね)
  • 情報量が多い(字幕より詳しい内容が分かる)

シネホリちゃん的おすすめの楽しみ方

シネホリちゃんは映画を見るときは基本的に字幕派です。ある程度英語が分かるので、原作の雰囲気を楽しみたいんですよね。でも、声優さんの演技が気になる作品は、吹き替えでも見ちゃいます。

ピクサー作品は結構吹き替えで見ることが多いです。「トイ・ストーリー」の唐沢寿明さんや所ジョージさんは名配役でしたね~🌟

まとめ

字幕も吹き替えも、それぞれの良さがありましたね。また、翻訳者さんたちはそれぞれの制約の中で最高の作品を届けようと頑張ってくれているのが伝わりましたでしょうか。こんな豆知識を踏まえたうえで映画を見てみると、またちょっと違った景色が見えてくるかも?!

みなさんは、どちらで映画を見るのが好きですか?コメント欄で教えてくださいね!


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