🎬 字幕翻訳の裏側!用字用語辞典の秘密とウオツカの謎 🍸

映像翻訳マメ知識

こんにちは。シネホリちゃんです。もと映像翻訳者で、現在も英語を使う仕事をしており、日々英語の勉強中です。今日は字幕翻訳のあれこれを書いてみようと思います。

字幕翻訳の鉄則!1秒4文字ルール

以前にも書きましたが、字幕には1秒4文字ルールがあります。この縛りの中で、どの言葉が重要なのかを取捨選択するのです。人は1秒でかなりの文字数を話せますが、それを要約しないといけないので、これだけでもかなり難しいです。

用字用語辞典とは

字幕には見た目が整っているか、美しいかも大事です。ぱっと見てその全文を理解できた方がいいからです。そのため「うれしぃ~」とか「ざけんじゃねぇ!」のような、小さい文字や波線などの表記は好まれません。感情は伝わりますが、読みにくいからです。
また文字を表記する際に、ある種の基準のようなものがあります。それが「用字用語辞典」です。用字用語辞典とは、日本語の正しい表記や用法を確認するための辞典です。特に、文章の執筆や編集、校閲の際に役立つ情報が豊富に収録されています。新聞記者や作家さんも参考にしている辞書です。

用字用語辞典の使い方

  1. 特定の表現を調べる: 書きたい言葉や表現を辞典で検索し、その正しい書き方や使い方を確認します。例えば、「記す」と「印す」の違いを調べることができます。
  2. 言い換えを探す: 難しい言葉の簡単な言い換えを探すことができ、より分かりやすい表現にする手助けになります。これは類語辞典の方が早かったので、私は類語辞典を使っていました。自分だけの知識だと表現が限られてしまうので、辞典で自分の考え付かない表現を得られるのはとてもありがたかったです。例えば「激しい」を「熾烈」に書き換えれば1文字短く済ませられますね。
  3. 漢字とかなの使い分け: 例えば「塩を取ってください。」という字幕の場合、「取って」は漢字ですが「ください」はひらがなです(ひらがなで書くことを「ひらく」といいます。)「取って」は主役の動詞なので漢字で記載し「ください」は連体修飾語なのでひらく。というルールがあります。

このように、用字用語辞典は日本語を正しく使うための強力なツールです。翻訳において活用することで、より質の高い文章作成が可能になります。(最初は動詞がひとつ出てくるたびに辞書で調べていたので、翻訳が全く進みませんでした💦)


しかし逆に、辞書に載っているルールに則らずに字幕を作成すると、それは翻訳の仕事をくれる制作会社から「誤字」と判断されます。あまりに多い場合は、次から仕事をもらえなくなる可能性があります。翻訳者の多くはフリーランスなので、信用問題に関わり命取りにもなるのです。怖いですね💦

驚きの表記!ウオツカとは?🍸

私が辞書を使っていて驚いた表記は「ウオツカ」です。お酒のウォッカなのですが、字幕ではすべて大きい文字で「ウオツカ」と表記するのです。もし字幕で「ウオツカ」をみつけたら「ああ、これか!」と思い出してみてください。また「癒やし」は振り仮名が「やし」だったことにも驚きました。「癒し」ではないのですね。

用字用語辞典は進化する!📚

用字用語辞典は時々改訂がされているので、新しくなったらその都度買い直す必要があります。以前は「俺」という一人称は漢字で使うことができずに、ひらきで「おれ」と記載しなくてはいけなかったこともあります。一人称で2文字取られると結構痛いのです。しかも、一人称が「俺」の人って硬派なイメージなのに、ひらがなってちょっとかわいくないですか?漢字が使えるようになってよかったですw

まとめ

字幕翻訳って、単に言葉を訳すだけじゃないんです。限られた文字数の中で原文の意味を伝え、見た目も美しく…なんて、結構大変な仕事なんです。でも、そんな苦労があるからこそ、私たちは素敵な字幕付きの映画を楽しめるんですね!次に映画を観るとき、ちょっと字幕にも注目してみてください。きっと新しい発見があるはずです!🎥✨みなさんは、字幕翻訳について知っていましたか?好きな映画の字幕で印象に残っているフレーズがあれば、コメントで教えてくださいね!一緒に映画の世界を楽しみましょう!🍿

コメント

タイトルとURLをコピーしました